「ジャニーズ」を侮るすべての人類よ、「NEWS EXPO」を聴け

え？ジャニーズ？たかがアイドルじゃん（笑）

な〜んて10数年前までは思っとりましたよ。
今じゃすっかり「彼ら」の見せる作品に夢中になっとりますが。

そんなわたしが言ったとて、多少過激なタイトルを付けたとて。世の中にごまんといる「自分の物差しが絶対値」の人類には届かないと思うので、まあ今回ばかりは好きなだけ語らせてくれよ。
そんだけデカいタイトルつけても文句無い出来になってるアルバムが出たんだからさ。

2023年8月9日発売の「NEWS EXPO」ってアルバムのことをさ。

NEWS - 13th ALBUM ｢NEWS EXPO｣ [15"SPOT] - YouTube

2023年、結成&デビューからめでたく20年を迎えるNEWSが発売した、13枚目のオリジナルアルバム。
初回盤A、B、通常盤の3パターンのリリースと、ここまではいつも通りの展開。
特典もついたりと、「ああどうせ売上なのね」

な〜んて、そりゃあったりめーだばっかやろー！！！！！

悲しくも資本主義社会。稼げなきゃ次のリリースは無いのだ。
さて、そんな横道は置いといて。

CDと映像特典の組み合わせはいくつかあるので、それは公式サイトを確認してほしい。いかんせん通常盤もCD2枚組というボリューミーなのでどれにどれが入っているかよくわかってないんで。

NEWS EXPO｜NEWS｜Johnny's Entertainment Record

まず初回盤A。
CD3枚目が、今年の五月に開催された「METROCK」に出演した際のライブ音源だ。
映像にも特典で入っているので、耳だけでも、目でも楽しめる。ジャニーズはライブ音源を出さないことがほとんどなのでとっても嬉しい。ありがとう。

そしてこの「METROCK」が大変かっこいいのだ。

増田貴久は、冒頭、こう言う。

「ジャニーズ事務所からNEWS来ました！！！」

自身も誇りも愛もなけりゃこんなこと言えないよな。
なあ、あんたさ、自分の所属してる会社の名前つけてこんなこと言える？残念ながらわたしにだって言えないさ。

そして、シングル曲「weeeek」、「チャンカパーナ」、「未来へ」と3曲続く。
4曲目は「Tick-Tock」。アニメタイアップがあったとは言え、アルバム収録曲のためファンしかほぼ知らない曲。
でも、めちゃくちゃ盛り上がっている。
もちろん当日チケットを手に入れて駆けつけたファンがいたことも知っている。でも、それだけの歓声じゃない。先の3曲ですっかり虜になった、その場に居合わせた音楽好きが一緒になって盛り上がっているのだ。

そして「JUMP AROUND」と、ここの2曲はNEWSのパブリックイメージを壊すようなダーティで、ロックで、激しくぶつかり燃え上がるような楽曲である。
「えっ？こんな曲やるんだ？」というためにここに据えられた曲である。

そしてファンの大好物が6曲目にやってくる。「夜よ踊れ」。
楽曲の難しさはもちろんあるが、途中加藤シゲアキによる度肝を抜かされるセリフがあったり、ジャニーズにしかできない曲にもなっている。

ここの3曲で最高潮になった盛り上がりをやわらげるかのように、7曲目「「生きろ」」、8曲目「U R not alone」がやってくる。
ここの2曲はNEWSの強みが凝縮しまくっている。「魂を削るように歌うズタボロになったあなたのための応援歌」が大得意なNEWSなんだが、この2曲はまさにそう。
特に最後の「U R not alone」は本人たちも大切にしている曲で、ことあるごとに歌われ続けている。
コロナ明け、ようやくマスクを外せるようになり、歓声を上げられるようになった、2023年のコンサート。
これまでの暗闇に少し光がさした、そんな時でも、「U R not alone」という楽曲を最後に持ってきた意味。
それは、これからもずっと一緒に生きていく、そういうことだ。

なお、YouTubeに動画が上がっているのでそちらをまず見る事をおすすめする。3人しかいないのにこんなにパワフルな歌声なんだぜ？びっくりするよ、マジで。百聞は一見にしかず。

NEWS - weeeek [from METROCK2023 TOKYO] - YouTube

さて、CD1枚目は、オリジナルアルバム部分だ。
こっちはこっちでボリューミーになるので別記事に感想を書くことにする。

じゃあ、残ったCD2枚目は？となる。
それは、「NEWS BEST」として、これまでの楽曲からの選りすぐり盤。
なおかつ、今の3人が歌ったバージョンになっている。

選りすぐりなので、今より人がたくさんいた頃の曲もある。
それも全て今回再録された。

つまり、このアルバムを作るだけで軽く30曲近くのレコーディングがなされることになる。
いやいや、このタイミングで再録してくれるとは、あっぱれ！

一番痺れたのは、楽曲タイトルの後に2023ver.とかついていないことである。

つまり、このCDで初めてNEWSに出会った人にとっては、この3人の声のバージョンが初めてのその曲になる。痺れる。

過去も全部ひっくるめつつ、「今」、だけを見ているからこそ、なにもつけなかったんだろう。

古い曲もあるので歌い方や声の太さが全く違うものもある。
元々のバージョンが好きか、今回のバージョンが好きか、それは人の好みだ。

でも、歴史の積み重ねが見えると言う点では今回収録されたバージョンがとてつもなく愛しい。

そして、このアルバムをひっさげたツアーが8月19日から始まる。
この音にどんな景色をつけるのか。
今から楽しみすぎてよく眠れそうである。